【第37帖】横笛(よこぶえ)【源氏物語あらすじ・解説】
藤咲
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光源氏49歳の話。
対訳にはなっていませんのでご注意ください。
あらすじ
柏木の一周忌
柏木の一周忌が巡ってきました。
源氏は薫の代わりに丁重な布施を贈ります。
裏の事情を知らない、柏木の父である致仕太政大臣は、感謝するとともに悲しみを新たにします。
薫
女三宮の出家、落葉の宮の夫の死と、相次ぐ姫宮たちの不幸を嘆く朱雀院から、女三宮のところに筍が贈られてきました。
それを生えかけた歯でかじる薫を抱きながら、源氏は今までの人生を思い、また薫の幼いながらも高貴な面差に注目します。
横笛
秋の夕暮れ、夕霧は柏木の未亡人である落葉の宮を見舞います。
その帰りみちで、落葉の宮の母である一条御息所は、柏木の形見の横笛を夕霧に贈ります。
その夜、夕霧の夢枕に柏木が立ち、「笛を伝えたい人は他にある」と語るのです。
面影
後日、源氏のもとを訪れた夕霧は、明石の女御の御子たちと無心に遊ぶ薫に、柏木の面影を見ます。
そして源氏に柏木の遺言と夢の話を伝えました。
しかし源氏は話をそらし、横笛を預かるとだけ言うのでした。