68番歌 こころにも(三条院)
藤咲
咲くやこのはな
うらみわび ほさぬそでだに あるものを こひにくちなむ なこそをしけれ
「永承六年内裏歌合」の題詠歌です。
恨むことに疲れて、涙をぬぐう袖が朽ちていくのも惜しいのに、恋の浮名のために朽ちていく私の評判はもっと惜しいわ。
「目に見えるもの」と「目に見えないもの」を並べて歌にしています。
恋愛に奔放で、情熱的な恋の歌を多く残した女性です。
72番歌を詠んだ紀伊と同じく、後朱雀天皇皇女祐子内親王に仕えました。
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