98番歌 かぜそよぐ(従二位家隆)
藤咲
咲くやこのはな
よのなかは つねにもがもな なぎさこぐ あまのこぶねの つなでかなしも
本歌取りの一首で、『万葉集』と『古今和歌集』からとられています。
世の中はずっと変わらないでいてほしい。波打ち際をこぐ漁師が小舟の縄を引く風景が愛しい。
鎌倉の由比ヶ浜か七里ヶ浜あたりの風景を見て詠んだと思われます。
鎌倉幕府三代将軍・源実朝(みなもとのさねとも)のことです。
藤原定家に歌を学びました。
鶴岡八幡宮からの帰りに28歳で甥の公暁に暗殺されこの世を去りました。
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