小倉百人一首 91-100
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96番歌 はなさそふ(入道前太政大臣)

藤村さき
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花さそふ 嵐の庭の 雪ならで ふりゆくものは わが身なりけり

はなそふ あらしのにはの ゆきならで ふりゆくものは わがみなりけり

現代語訳

花を舞わせる強い風が吹く庭は、まるで雪のように桜の花が降るけれど、本当に古りゆくものはわたし自身だよ。

9番歌にある小野小町の歌と共通するものがあります。小野小町の場合は「衰え行く美貌」でしたが、この歌では栄華を極めた作者が「老いと近づく死」を花で表現しています。

作者:入道前太政大臣

藤原公経(ふじわらのきんつね)のことです。

源頼朝の縁戚になって鎌倉勢力の方についたので、後鳥羽院に疎んじられて、承久の乱では監禁されました。しかしその後は鎌倉幕府のもとで権勢を持つこととなり、豊かな生活を送りました。

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