源氏物語

雲隠(くもがくれ)

「雲隠」巻は「幻」巻と「匂宮」巻の間にあるとされる巻です。

本文はありません。

もともと本文があったのか、紛失したのかは不明となっています。

「幻」と「匂宮」の間は8年間空いていて。この期間に光源氏は出家、嵯峨野に隠棲したあとに亡くなったことが「宿木(やどりぎ)」巻で明かされています。

『原中最秘抄』には、「雲隠」巻を読んで世をはかなんだ貴族たちの出家が相次いだために、天皇によって焚書処分を受けたのだという伝承が残されています。

『紫明抄』では、「雲隠」巻の内容はどこかに残されているという伝承も書かれています。

『源氏物語』54帖を数えるうえで、「雲隠」を含んで数える場合は「若菜」を上下に分けずに54帖として数え、「雲隠」を含まない場合は「若菜」を上下巻に分けて数えることで、どちらにしても全54帖となるように数えます。