小倉百人一首 11-20
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19番歌 なにはがた(伊勢)

藤村さき
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難波潟 みじかき芦の ふしのまも あはでこの世を すぐしてよとや

なにはた みじかきあしの ふしのまも あはでこのよを すぐしてよとや

芦の節と節の間という短い部分を、時間の短さへと変換させて歌い上げています。

芦の生え始めた湿地

現代語訳

難波潟に生えている芦の短い節と節の間のような、そんな短い時間さえもあなたに逢わずにこの世を過ごせとおっしゃるのですか。

芦の群生する干潟のイメージとともに時間の短さを視覚的に表現し、相手をなじっています。

この歌は伊勢のものではないという見方もありますが、情熱的な恋歌として印象的です。

難波潟

難波潟は、現在の大阪湾の一部です。昔は湾がもっと奥まで入り込み、芦の名所としても有名でした。

作者:伊勢

西暦900年頃の人で、「三十六歌仙」「女房三十六歌仙」のひとりです。

宇多天皇の女御(後に中宮)温子に仕え、温子の兄弟や宇多天皇、宇多天皇の皇子などから次々と寵愛を受けました。

宇多天皇の没後は、摂津国嶋上郡古曽部(現・大阪府高槻市)に草庵を結び隠棲しました。

参考URL→高槻市公式ホームページ「伊勢寺」

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