小倉百人一首 31-40
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34番歌 たれをかも(藤原興風)

藤村さき
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誰をかも しる人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに

をかも しるひとにせむ たかさごの まつもむかしの ともならなくに

現代語訳

年をとったわたしは誰を知り合いと呼ぼうか。昔からある高砂の松はまだここにあるけど、これにしたって別に昔からの友というわけでもないしなあ。

長寿である高砂の松を前にして、孤独な老人が長生きしてしまったがゆえに嘆いています。

年をとるにつれて、心に染み入ってくる歌です。

高砂の松

播磨国高砂(現・兵庫県高砂市)にあった松で、加古川の河口にあったと言われています。

「住吉の松」とともに有名な松で、『古今和歌集』仮名序にも登場し、のちに謡曲『高砂』の題材にもなりました。

作者:藤原興風(ふじわらのおきかぜ)

900年頃の人で、「三十六歌仙」のひとりです。

日本最古の歌論『歌経標式(かきょうひょうしき)』の著者である藤原浜成の曾孫にあたります。

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