小倉百人一首 31-40
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39番歌 あさぢふの(参議等)

藤村さき
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浅茅生の 小野の篠原 しのぶれど あまりてなどか 人の恋しき

あさふの おののしのはら しのぶれど あまりてなどか ひとのこひしき

情熱的な恋の歌です。本歌取りの一首で、本歌は『古今和歌集』恋一・読人知らずにあります。

現代語訳

茅がまだらに生えた野原の篠原、その「しの」のように思いしのんできたけれど、もはや思いをこらえきれないほどにどうしてあなたが恋しいのだろうか。

「浅茅生」というのは、”茅のまばらに生えているところ”という意味です。「生」というのは、”生えているところ”という意味があります。

『源氏物語』に「蓬生(よもぎう)」という巻がありますが、これも”蓬が生えているところ”で、身近なところでは「芝生」も”芝が生えているところ”です。

「小野」は「野原」の意味です。

「浅茅生の小野の篠原」までで、風景を描いています。

「などか」は「なぜ、どうして」という意味になります。

作者:参議等(さんぎひとし)

源等(みなもとのひとし)のことです。

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