小倉百人一首

46番歌 ゆらのとを(曾禰好忠)

由良のとを わたる舟人 かぢをたえ ゆくへも知らぬ 恋の道かな

のとを わたるふなびと かぢをたえ ゆくへもしらぬ こひのみちかな

現代語訳

由良の門(ゆらのと)を漕いで渡る舟人が梶を失ってどうしていいか分からないように、わたしもどこへ向かえば良いのかわからない、この恋の道を。

心情と風景を融合させた一首です。

目の前に広がる風景に自分の心を感じ取り、内的思考を深めている作者。感情移入や共感がしやすい歌だと思います。

由良の門(ゆらのと)の場所について

現在の京都府宮津市にある由良川の河口とされていますが、和歌山県由良の崎とする説もあります。

作者: 曾禰好忠(そねのよしただ)

「中古三十六歌仙」のひとりで、源順・大中臣能宣・源重之らと交流がありました。

数を定めて詠む「定数歌」のひとつとして、百首を単位として詠む「百首歌」を創始し、さらに1年を360首に歌いこめた「毎月集」を作った人物です。

奇行が多かったとも言われており、円融院の子の日の御幸に呼ばれていないのに参加して追い出された話は有名です。

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