小倉百人一首

77番歌 せをはやみ(崇徳院)

瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ

をはやみ いはにせかるる たきがはの われてもすゑに あはむとぞおもふ

決まり字は一文字目の「せ」。一字決まりの7首、「む・す・め・ふ・さ・ほ・せ」のひとつ。

崇徳院自身が企画した『久安百首』の一首です。

現代語訳

浅瀬の流れが速いから、流れが岩にせきとめられてふたつに分かれている。それでももう少し先ではまたひとつになっている。今は引き裂かれ別れても、きっとまた会おう。

強い意志や熱い思いを感じられる一首ですね。

構成

最初の三句が序詞(じょことば)で、「自然・景物の描写」です。

序詞につづく部分は「人間・心情の描写」がお約束です。

同じ意図をあらわす内容を「視覚」と「心情」で二回歌い上げる構成になっています。

作者:崇徳院

第75代天皇で、鳥羽天皇の第一皇子です。『詞花集』を勅宣した人物でもあります。

「保元の乱」で敗北して讃岐へ流され、そこで亡くなりました。

「保元の乱」では公家が内部分裂し、さらにそこで武士の力を借りたために、これ以降、徐々に武士が台頭するようになっていきます。

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